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2016/03/11

中国・延辺朝鮮族自治州旅行 Part 4‐琿春市内の中露朝国境地帯・防川を巡る

Part 1はこちら
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◎タクシーに乗って中露朝国境地帯・防川へ


琿春に来た目的は、中国・ロシア・北朝鮮の国境地帯である防川を訪れること。
琿春駅の周りは本当に何もないので、バスターミナルに行けば、そこに行けるバスがあるかという微かな期待を持って、バスターミナルに向かったのですが。。。


バスターミナルに、琿春1日ツアーを取り扱っているような窓口があったので、そこにいた50代女性と思われる人に朝鮮語でツアーの有無を聞いてみたところ、訛りの強い口調で「あなた1人だけじゃ挙行できませんよ」と言われてしまいました。
確かに、バスターミナル入口付近にあった1日ツアーの概要を見ると、「5人未満挙行不可」と思われるような記載がありました。
しかも、そもそも1日ツアーの登録は午前8時半までのようでした。


結局街中で走っていたタクシーを捕まえ、防川及び周辺の観光ポイントを回ってもらうことにしました。
琿春のタクシーでも、観光客が中露朝国境地帯周辺を回れるような大まかなプランを用意しているようで、僕がタクシーを捕まえて事情を説明した時も、周りにいた他のタクシー運転手が、該当プランを提示していました。
料金を尋ねたところ、メーター制で計るとのことだったので、そのまま従いました。
ちなみに、僕が乗ったタクシーの運転手は、中国語しかできなかったので、スマートフォンで設定してあった漢字手書き入力キーボードや、手振りを使って意思疎通しました(笑)



琿春駅からバスターミナルに向かうシャトルバス。
料金は2元。


シャトルバス車内


琿春国際バスターミナル


バスターミナル内にあった地図。
新潟と北朝鮮を結んでいる航路は、万景峰号のことでしょうか?


バスターミナル内で紹介されていた、午前9時出発の琿春1日ツアーの概要。
午前8時半までに登録を済ませなければいけないとか、5人以下だと催行されない(?)とか、制限があるよう。


タクシーに乗せてもらって、中露朝国境地帯を目指します。


タクシーに乗って30分、周りは山と牧草地帯に。


◎中朝の圏河口岸


タクシーに乗って50分程して、最初に訪れたのが圏河口岸。
ここから、図們江(朝鮮名:豆満江)にかかる橋を経由して、北朝鮮の羅先特別市(라선특별시)にある羅先経済貿易地帯(라선경제무역지대)に繋がる陸路があり、中朝間の物資往来があるそうなのですが、残念ながら実際の往来の様子は見れませんでした。


中朝間の物資往来があるという圏河口岸。
建物の向こう側には、図們江にかかる橋があり、北朝鮮と繋がっています。


「共産党員サービスセンターを作ろう」でしょうか?


◎検問所~呉大澂像


圏河口岸を後にして、次の観光ポイントへ向かう途中、中国人民軍による検問所がありました。
僕が日本人であるということでかなり怪しまれ、当初は「中国人の知人がいなければ通すことはできない」とか言っていましたが、結局中国人民軍に、タクシー運転手は身分証明書を、僕はパスポートを預けることで、何とか通ることができました。
昨今の中朝間外交関係悪化が、警備強化に繋がっているのかもしれません。


次に訪れたのが、呉大澂像。
近くにあった呉大澂についての中国語の説明を、後に調べてみた情報と合わせて解読してみると、当時の清朝が、琿春を含む現吉林省について、支配民族である満州民族(女真族)の起源地という理由で、居住を禁じた封禁政策を長年に渡って取っていたことから、1800年代後半までほとんど人がいなかったらしいのですが、この呉大澂が、防衛を目的として(恐らく対ロシアだと思われますが)この地帯に中国人や朝鮮人を移住させることを清朝に提言し、実際の政策として実行され、現在多くの人が住むようになったようです。


呉大澂についての中国語の説明。


呉大澂像。
2007年に完成したそう。


像の近くにも、呉大澂についての説明書きがありました。


◎張鼓峰事件紀念館


次に訪れたのが、張鼓峰事件紀念館。
張鼓峰事件は、1938年に日本・ソ連間で繰り広げられた戦争らしいです。
20元を払えば中を見ることもできたようですが、現地時間正午頃に訪れたということもあり、入ることはしませんでした。


この紀念館に付随してお土産品が売られていたのですが、中でも目を引いたのは、北朝鮮で生産されたという煙草!
光明(광명)・火花(불씨)_・強線(겅선)・道(길)・大同江(대동강)等様々な商品名がありましたが、どれも1箱35元(約610円)だそう。
僕は全く煙草を吸わないので、日本で煙草を購入する際の金額の相場はよくわからないのですが、恐らくは日本で煙草1箱買うのとあまり金額は変わらないのではないでしょうか。
となれば、北朝鮮にとっては相当に大きな収入になり得るということになります。
朝鮮語で店員に話を聞いてみると、先ほど訪れた圏河口岸を通して入荷されるとのことでした。


張鼓峰事件紀念館の入場料は1人20元のようです。


北朝鮮で製造されているという煙草の数々。


全く客が来ないのを良いことに店員が見ていた、日本のドラマ?



北朝鮮紙幣レプリカ


◎中露朝国境地帯の防川への入場券購入


張鼓峰事件紀念館を後にして、いよいよ防川へ。
防川へ入るには、別途防川風景区観光客サービスセンター(방천풍경부관광객봉사센터)で入場券を購入する必要があり、タクシー運転手から「100元くれ」と言われて100元紙幣を差し出し、運転手から入場券をもらいました。
しかし、入場券は実際のところ80元で、「80元なのに何故100元支払わないといけないのか」と手振りで問い詰めたところ、「俺たちまたどこかで会うじゃないか」とかわされてしまいました。。。


防川風景区観光客サービスセンター。
ここで防川の入場券を購入してもらいました。


中国・ロシア友好の碑のよう。
図們江の向こう側は北朝鮮の羅先特別市。


防川の見どころ紹介


◎防川の名所その1 土字碑


午後12時半頃、他の中国人観光客と共にマイクロバスに乗って、いざ出発!
先ず、土字碑という石碑に案内されたのですが、石碑についての説明書きが剥げてしまっていて、何の石碑何だかわからずじまいでした。。。
下記のサイトによれば、当時清朝・ロシア帝国間での国境確定を記念したもののようです。
呉大澂とも関係がありそうです。

防川名勝区域紹介(英語)


このマイクロバスで、防川へ向かいます。


先ず石碑のある場所に案内されました。


石碑についての説明書きがあるのですが、文字が剥げてしまっていて、何が何だかわからず。。。


石碑近くの有刺鉄線の向こう側はロシア。


◎防川の名所その2 龍虎閣


土字碑の次に案内されたのが、最大のハイライトである龍虎閣。
ここの中を登れば、いよいよ中国・ロシア・北朝鮮を一目で見ることができる展望台に行き着きます。


龍虎閣を登って展望台に出ると、中国の琿春市・ロシアのハサン・北朝鮮の羅先特別市を一目で見ることができました。
その上、この日は晴れていたため、遠目で日本海まで見渡すことができました!
カメラをズームしてみると、北朝鮮とロシア双方には貨物列車と駅らしきものが見え、図們江を挟んで掛けられている親善橋を通して鉄路が繋がっているようです。
下記リンクのニュースによれば、2013年9月に鉄路改修工事が完了し、貨物列車が通っているようですが、実際にその姿を見ることはできませんでした。

2013年11月29日付日本テレビ ロシアと北朝鮮を結ぶ鉄道 両者の思惑一致


龍虎閣の2階には、防川についての展示物を見ることができます。
防川についての紹介については勿論のこと、中には日本の鳥取県や韓国の東側沿岸地域の市についての紹介もありました。
その理由が何なのか、ネットで探ってみると、龍虎閣の2階で紹介されていた日中露の地域間では、下記リンクのように環日本海拠点都市会議を開催して交流を図っていることから、この会議に参加している都市が紹介されているようです。
更には、中露と国境を接する北朝鮮の羅先特別市についても紹介されていました。


環日本海拠点都市会議公式ウェブサイト




龍虎閣についての、中国語での説明。




中露朝3ヶ国を見渡せる龍虎閣に入ります!


中露朝3ヶ国を一目で!
図們河を挟んで写真左側がロシア、右側が北朝鮮、手前側が中国。
写真向こう側はなんと日本海!

3ヶ国の国旗が同時に!


図們河の向こう側の北朝鮮にカメラを向けます。


貨物列車らしきものが見えます。


ロシア側は、列車とハサン駅らしきものが見えます。
右→左方向ではありますが、キリル文字でハサンを表す「Хасан」が書かれているのも見えます。



図們河にかかっている橋は、親善橋という鉄道専用橋らしいです。


図們河は完全凍結しています。


環日本海拠点都市会議に参加している鳥取県鳥取市・米子市・境港市の紹介。


環日本海拠点都市会議に参加している韓国江原道束草市・東海市・浦項市の紹介。


北朝鮮羅先特別市の様子を写した写真のようです。


防川の紹介パネル


防川及び周辺地帯を、中露朝国際観光地区として開発を進めているようですが。。。


◎タクシーで琿春バスターミナルに戻る


防川巡りを終えて防川風景区観光客サービスセンターに戻り、そこで待機してくれていた、行きと同じタクシーに乗り、琿春バスターミナルに戻ります。
圏河口岸付近の検問所で無事バスポートが手元に戻った時の安心感は忘れられず(苦笑)
防川巡りから1時間10分後の午後2時半頃にバスターミナルに到着し、タクシー運転手に別れを告げました。
タクシー料金は結局385元(約6,700円)。
これだったらむしろ交渉制の方が良かったんじゃないかというくらいの料金になってしまいましたが、メーターできっちり計られたので仕方ないですね。。。


防川風景区観光サービスセンターに戻りました。


再びタクシーに乗り込みます。
何故だか、タクシー運転手の同僚と思われる人と一緒に乗ることに(苦笑)


ガソリンが足りなくなったといって、バスターミナル近くの給油所に(苦笑)


タクシーでバスターミナルに戻り、周辺を写してみました。


延吉よりもこじんまりとした印象。


Part 5へ続く