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2016/01/29

騒動や英国BBC記事を通して考える、日韓アイドルの現実

こんばんは、タケオです。
最近日本では長年に渡って芸能界で活躍してきた男性5人組アイドルグループSMAPの解散騒動が話題になっていますが、韓国でも、中国・台湾をも巻き込んだアイドル関連の騒動が起こりました。
これらの騒動を通して、英国BBCの一記者が日本・韓国アイドル産業についての記事を掲載したのですが、今回はその記事を紹介しながら、日韓のアイドル産業について考えたいと思います。
ちなみに記事を書いた人は日本生まれの方で、ツィッターのアカウントも持っています。


◎韓国で活動する台湾出身女性アイドル関連騒動が、中台外交関係に影響?


台湾出身女性アイドルのツウィ(16歳)は、韓国大手芸能事務所の一つであるJYP Entertainment(以下JYP)から2015年10月にデビューしたばかりの女性9人組アイドルグループTWICE(트와이스)のメンバーの一人です。
ちなみにTWICEは、ツウィの他に、韓国人5人、日本人3人で構成されています。


TWICEデビュー曲 「OOH-AHHさせて(Like OOH-AHH)」ミュージックビデオ


ツウィ関連の騒動について、韓国のニュースソースを中心に簡潔にまとめたところ、以下の通りとなります。
中国語ができれば、中国や台湾のニュースソースも読みたいところですが。。


昨年12月に韓国地上波放送局である文化放送(문화방송、MBC)のバラエティー番組「MY LITTLE TELEVISION(마이 리틀 텔레비전)」に彼女が出演した際、彼女が台湾の旗である青天白日旗を持っていたことについて、台湾出身で中国本土でも活躍しているという歌手黄安(ホアン・アン)が、中国のつぶやきサイトである微博(ウェイボー)にて、彼女は台湾独立主義者である、と指摘したことで、中国ネットユーザーの間で彼女に対する非難が溢れました。
これを重くみたJYPは、ツウィの謝罪動画をYoutubeの公式チャンネルに掲載し、微博に謝罪文をも上げましたが、騒動は直ぐに鎮火せず、JYPはTWICEを含めた所属アイドルの中国での活動を当面見合わせ、韓国携帯電話通信業者LG U+は、ツウィをモデルとして起用していた中国Huawei社製造機種のCMについて、モデルを交代する方針のようです。。
一方黄安は、中国紙南方都市報の一論説委員によって「策略犯である黄安の罪は100回死んでも免れない。双方民間交流の永遠の犯人」と断罪され、台湾芸能界からも追放を受けているようです。


この騒動が台湾総統選で民進党候補の蔡英文(ツァイ・インウェン)主席が勝利に影響を及ぼしたという分析がなされていることは、皆さんもご存じの通りだと思います。
(僕自身は、台湾の人たちはちゃんと政策を比較して投票している、と思いたいですが。。)


韓国バラエティー番組にツウィが出演したことを伝える台湾中天新聞台


JYPのYoutube公式チャンネルに掲載されている謝罪動画


台湾出身歌手黄安が中国で非難を浴びていることを伝える、韓国ニュース専門チャンネル聯合ニュースTV


◎英国BBC記事の内容


英国BBC記者の書いた記事を紹介したいと思います。
2016年に入って起こったSMAP騒動と2013年に起こった女性アイドルグループAKB48の騒動、そしてツウィの騒動を紹介しながら、日韓アイドルの現実について分析しています。
長い記事ですので、特に重要な部分を抜粋して訳します。


2016年1月26日付英国BBC アジアポップ音楽産業の闇(英語)

前半部分では、日韓アイドル事務所の知られざる裏側について簡潔に記載されています。

They are known as "idols" and their job is "to sell dreams". For decades, the young pop stars of Japan and South Korea have been the envy of teenagers.
アイドルとして知られている彼らの仕事は、夢を売ること。数十年前から現在まで、日韓の若いポップスターたちは10代の羨望の的である。

But behind the glamour, the lucrative industry is run by talent agencies with an iron fist. Two recent apologies by Japan's popular band SMAP and Taiwanese star Chou Tzuyu have highlighted just how much power they have.
しかしその華やかさの裏には、彼らを厳格に管理する芸能事務所によって利益を得ているアイドル産業の存在がある。最近起こった日本の人気アイドルSMAPと台湾のツウィの謝罪は、アイドル産業がいかに強い力を持っているかを示した。

Both J-pop and K-pop - as Japanese and South Korean pop are known - are multi-million dollar industries yet most of their stars are on salary and do not earn very much.
They are also bound by strict rules on how to be idols. In Japan, for example, many are not allowed to date and getting married requires permission.
J-POPとK-POPは非常に多くの金が動く産業であるが、芸能人の多くはサラリーマンであり、彼ら自身が得ている給料はそれほど多くない。
彼らはアイドルであるための厳格なルールにより管理されている。例えば、日本においては多くの場合デートは許されず、結婚には所属事務所の許可が必要だ。

In South Korea, while stars can date and get married more openly than in Japan, the agencies still have a very hands-on approach to their daily lives.
韓国では、デートと結婚について日本よりはオープンなものの、芸能事務所は彼らの日常生活にかなり干渉している。


後半部分では2人の専門家の分析を通して、日韓アイドル産業の現実を記述しています。

"Journalists who work for mainstream Japanese media clearly understand what they're allowed to and not allowed to write so they operate on self-censorship," said Mr Schwartz from Billboard Magazine.
「日本メディアの主流で働くジャーナリストたちは、何を書いて良くて、何を書いてはいけないのかを明確にわかっていて、それが監視機能として働いている」と、ビルボード・マガジン(東京本拠アジア事務局長)Rob Schwartz氏は話す。

In South Korea, while there is no single talent management agency which has the same iron grip on media, K-pop expert Mr Russell says "there was a lot more mutual back-scratching between the agencies and media before". The coverage of scandals has since changed, largely because of the liberating force of internet reaction on social media.
韓国では、ジャニーズ事務所ほどメディアにまで権力を及ぼす事務所は存在しないが、K-POP専門家のMark Russell氏は「以前は事務所とメディアとの間で多くの不文律が存在した。スキャンダルの報道はソーシャルメディアの発達によりかなり変化している。」と述べた。

Like elsewhere in the world, the glamour of pop stardom is a huge appeal for Japanese and South Korean children.
他国と同じように、ポップスターダムの華やかさは日韓の若者に非常に大きなアピールとなっている。

But these latest incidents show that even among fans, there is a debate about how the reality of the industry is quite far from the dream that these idols are supposed to be selling.
しかし、昨今の事件により、アイドル産業の現実が、アイドルの売るべき夢とはいかに程遠いか、という議論がファンの間でも巻き起こっている。


◎日韓アイドルについて浮き彫りになったこと


今回の騒動や英国BBC記事を通して(今更言うまでもないことですが)改めて浮き彫りになったと感じたのは、日韓アイドルが芸能事務所は勿論のこと、芸能事務所を通して結果的には民間企業や公共機関の管理下にも置かれている、ということです。
SMAP解散騒動を例にとれば、フジテレビ系列番組「SMAPXSMAP」で行われた一部生放送について、芸能関係者のみならず、安倍首相など一部政治家からもコメントがあったようです
SMAPのように、企業にCM出演を依頼されたり、何らかの公共機関・団体・イベントの広報大使に任命されたりとなると、イメージが重要視される日韓社会においてはイメージ維持の負担がのしかかることとなり、英国BBC記事にあったように様々な規則に縛られている中で、更に自由な活動範囲が狭まることになります。
「それをわかって事務所と契約しているのだから、簡単に文句を言うべきではない」という意見もあるかもしれませんが、今回の騒動については、本来そこまで背負う必要のない企業的責任や公共的責任を負わされ過ぎている、と言わざるを得ないのではないでしょうか。


◎まとめ


かく言う僕も、今回のSMAP解散騒動については、幼少期からテレビでSMAPを見てきたこともあって、かなり気になっていますし、韓国の女性アイドルグループ少女時代の日本でのコンサートに行ったこともある身なので、改めて日韓のアイドルの日韓社会への影響力の大きさを感じます。


しかしながら、今の僕に一番大事なのは、自分に合った生き方を見つけることですので、アイドルの社会に及ぼす影響力に左右されることなく、自分であれこれ試したり考えたりしながら、自分の生きるべき道を探したいと思っています。