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2016/08/07

ソウル首都圏鉄道ぶらり旅‐首都圏電鉄京義線汶山駅からバスに乗り、北朝鮮との国境に近い坡州市臨津閣を訪ねた!

こんばんは、ソウルでも日中35℃前後の猛暑日が続き、流石にバテ気味のタケオです。
このような猛暑にも負けず、ソウル首都圏鉄道ぶらり旅第19弾として、首都圏電鉄京義線(수도권전철경의선)に乗り、北朝鮮との国境に接する京畿道(경기도、キョンギド)坡州市(파주시、パジュシ)を訪ねました!


◎首都圏電鉄京義線


京義線(경의선、キョンウィソン)は本来韓国のソウル(서울)~北朝鮮の新義州(신의주、シニジュ)を結ぶ路線を指しますが、南北分断により線路の途切れた状態が続いている現在において、韓国側ではソウル駅から坡州市にある都羅山駅を結んでおり、KORAIL(한국철도공사、韓国鉄道公社)が運営しています。
この内ソウル駅から坡州市にある汶山駅(문산역、ムンサンヨッ)までは通勤電車が走っており、これが首都圏電鉄京義線に当たります。
首都圏電鉄京義線も、本来の京義線と同じくKORAILの運営です。
同じくKORAIL運営の中央線(중앙선、チュンアンソン)の内、龍山駅から京畿道楊平郡(양평군、ヤンピョングン)の龍門駅(용문역、ヨンムンニョッ)までの首都圏電鉄中央線(수도권전철중앙선)と直通運転を行っており、一般的な路線図には京義・中央線(경의・중앙선)と表記されます。


龍山汶山


龍山駅から京義・中央線に乗り、一気に汶山駅を目指しました。
途中デジタルメディアシティ駅(디지털미디어시티역)付近や、京畿道高陽市(고양시、コヤンシ)に広がる一山新都市(일산신도시、イルサンシンドシ)に位置する駅付近では高層ビルやマンションが立ち並ぶ一方、坡州市金村駅(금촌역、クムチョンニョッ)以北では田畑を中心とした風景が広がります。



龍山駅から汶山行き電車に乗車!


デジタルメディアシティ駅に隣接している、KORAIL水色車両基地(수색차량기지)・ソウル車両基地(서울차량기지)


デジタルメディアシティ駅付近には、MBC文化放送(문화방송)をはじめとした数多くの放送局ビルが立ち並びます。


江梅駅(강매역、カンメヨッ)に近づくところで、KTXが高陽車両基地(고양차량기지)から出ていく様子を見ることができました。


高陽市に位置する幸信駅。
KTXのホームが地下にあります。


大谷駅(대곡역、テゴンニョッ)では首都圏電鉄3号線(수도권전철3호선)との乗換駅。


一山駅周辺のビルやマンション


炭峴駅(탄현、タンヒョンニョッ)では、まるで天にも届きそうな高層ビルがあります!


金村駅以北は、田畑の風景が中心。


坡州駅という名前だけ見ると、坡州市の中心駅という感じがしますが、市役所は金村駅にあるらしく、坡州駅周辺は田畑や道路のみの風景でした。




汶山駅に到着する手前で、KORAIL汶山車両基地(문산차량기시)の様子が少しばかり見えました。


汶山車両基地に留置されたKORAIL33000系電車


汶山駅に到着!



汶山駅の駅舎


汶山駅近くに掲載されている観光案内図


◎バスで臨津閣へ


汶山駅周辺をぶらぶら歩いていると、小さなバスターミナルを発見したのですが、そこに張り出されていた時刻表の中に、僕が7年前に訪れていた臨津閣(임진각、イムジンガッ)に行けるバスの時刻表がありました!
これは久しぶりに臨津閣を訪ねてみたいと思い立ち、マウルバス(마을버스、市内の狭い区域を走るバス)58番で臨津閣を目指すことにしました。
時間が掛かるものと思っていたのですが、バスターミナルを出て15分程で臨津閣にたどり着くことができたので、思ったより近いです!


臨津閣に行く前に、食堂で腹ごしらえ。



蒸し暑かったので、ビビン冷麺とキムパッで済ませました(汗)


汶山駅から徒歩10分程のところにある汶山ターミナル


汶山ターミナルに張り出されていた、マウルバス58番の時刻表


マウルバス58番で臨津閣へ!


バスターミナルを出て15分程で臨津閣停留所に到着!


◎臨津閣周辺


臨津閣周辺には、朝鮮戦争時を中心とした数々の記念碑や、平和ヌリ公園、更には小規模のテーマパークである平和ランドがあります。


1983年にミャンマーで起こった当時全斗煥大統領への暗殺未遂事件で犠牲となった人の追悼碑。


臨津閣駅。
汶山~都羅山間を1日1往復走るDMZ列車が停車します。


京義線の線路の遥か向こう側は北朝鮮。


韓国農漁村公社(한국농어촌공사)の文字が見える建物のすぐ傍に鉄線が!


日本では原爆投下を指示した米大統領として知られるハリー・S・トルーマン(Harry S. Truman)。
韓国では、朝鮮戦争の契機となる北朝鮮軍侵攻に対し、国連が軍派兵を決定した際の重要人物として知られているよう。


南北分断前の京義線を走っていたと思われる蒸気機関車が展示されていました。
「ミカ(미카)」という名前が見えます。


朝鮮戦争の米軍参戦碑


北朝鮮が見えそうなところに立つ、南北平和統一祈念詩碑


南北離散家族再会事業の際に作られて流されたという「失われた30年(잃어버린 30년)」作成記念碑



朝鮮戦争時に被弾したという蒸気機関車


南北統一を願う人々のメッセージがかけられています。


臨津閣には、観光バスも停車できる広さの駐車場や整備され、食堂や観光案内所もあります。


北朝鮮との国境に近いところに、平和ランドという遊園地が!


平和ランドのアトラクションの一つである平和列車


韓国空軍の戦闘機として使用されていたというF-4D。


コンサート等のイベントが開催できるほどの広さを持つ、平和ヌリ公園(평화누리공원)


平和ヌリ公園から統一大橋(통일대교、トンイルテギョ)方向を見ます。
7年前にツアーで板門店(판문점、パンムンジョム)を訪ねた際を通った橋です。


韓国軍の朝鮮戦争参戦記念碑


◎臨津閣


臨津閣は、北朝鮮が生まれ故郷であったり、家族がいたりする人たちに、旧正月や秋夕、またどうしても会いたいと思った時に少しでも近くにいてもらいたいとの配慮から、1972年に建てられたものだそうです。
臨津閣という名前が示す通り、ザ・フォーク・クルセダーズの歌でお馴染みの臨津河(임진강、イムジンガン)が近くで流れています。
3階建てとなっており、屋上からは北朝鮮が見えそうなくらい遠くまで見渡せる展望台となっています。
一方で、展望台に上がるまでの1階~3階は観光客向けのファーストフード店・レストラン・カフェで埋められており、本来の臨津閣の趣旨とは異なるのではないかという、少々複雑な思いもしました。


※参考リンク
臨津閣観光地|韓国観光公社(韓国語)
臨津閣観光地|坡州市(韓国語)


臨津閣。
「I'm IMJINGAK」は別に要らないと思うのですが。。。


1階にはファーストフード店、2階にはレストラン、3階にはカフェ。。。


臨津閣から統一大橋方面を望む。


臨津閣から京義線都羅山駅方面を望む。
流れている川が臨津河。


臨津閣から西方向を望む。
遥か向こう側は北朝鮮です。


◎統一公園


臨津閣を後にし、マウルバス58番に乗って30分程、終点の停留所から行ける統一公園(통일공원)に向かいました。
統一公園は朝鮮戦争で亡くなった韓国軍兵の護国精神を称えると同時に統一を願う目的で1973年に造成されたということで、公園内には多くの慰霊碑が建てられていました。


マウルバス58番で統一公園に到着!


統一公園。
そんなに広くはないです。


1949年に、現北朝鮮の松岳山(송악산、ソンアッサン)で繰り広げられたという局地的戦闘で亡くなった韓国兵10人の慰霊碑。
朝鮮戦争以前にも小規模の衝突がいくつかあったようです。


局地的戦闘で亡くなった韓国兵10人のモニュメント。
色々な意味で韓国らしい作り(汗)


終戦直後、当時ソ連支配下から南側に逃れる途中で、共産主義者に捕らえられたり殺害されたという民主主義者の慰霊碑。


◎まとめ


臨津閣へは、観光ツアーや自家用車を使わないと行くのは簡単ではないと思っていたのですが、今回こうしてバスで比較的容易に行けることがわかりました。
今回はバスターミナルからマウルバス58番に乗りましたが、このバスは汶山駅の近くも通ります。
但し、汶山駅の駅舎の目の前に停留所があるわけではなく、汶山駅を出て直ぐの道路を渡った先の道路付近に停留所があるので、注意して下さい。


韓国側で北朝鮮が掘ったと主張している地下トンネルや板門店も併せて訪ねたい時には、ソウルから行けるツアーを利用する必要がありますが、臨津閣のみであれば、時間は掛かるもののお金をあまり掛けずに行くことができます。
今だ休戦状態にある朝鮮半島の平和を考える意味で、首都圏電鉄を使って臨津閣を訪ねてみるのはいかがでしょうか。